貧困と孤独のなかに心の充足をみいだそうとする意識。 閑寂ななかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさをいう。

「さびは、見た目の美しさについての言葉です。この世のものは、経年変化によって、さびれたり、汚れたり、欠けたりします。一般的には劣化とみなされますが、逆に、その変化が織りなす、多様で独特な美しさをさびといいます。

一方、わびは、さびれや汚れを受け入れ、楽しもうとするポジティブな心についての言葉です。つまり、さびの美しさを見出す心がわびなんです」

さびが表面的な美しさだとすれば、わびは内面的な豊かさ。両者は表裏一体の価値観だからこそ、わび・さびと、よくセットで語られるのだそうです。

例えば質素で静かな様子や不完全であることをよしとする